武士の心得

  
こう暑いと　やっぱり　風通しのよい　日陰ですよね
「くつろぐ時も　壁や岩を背後に　奇襲に備えを怠らぬ　　これ　武士の心得じゃ　」

夕涼み

       
「夕涼み　なんて　言葉があったけど　　今じゃ　夜明け前でも　涼しくは無いな
　昼間は　活動なんか出来る状態じゃないから　　薄暗くなってから　夕涼みじゃなくて　活動開始だ　　　ずっと寝てたいけど　食わなきゃ死んじまうし　厄介なもんだ　」

おふくろ

  
ネコさん　何をきょろきょろ　してんの
「ああ　オバサンか　　　夕べ　この辺りで　去年逝ったおふくろに　遇ったんだ　・・・・　」
言い残したことが　あったんだね　
「わびたいこととか　何もしてやれなかったこととか　・・・・　」
ははっ　　笑ってごめん　　大丈夫だって　そんなこと　向こうさんは　しっかりお見通しだって
「昼間っから　始まらない話だから　　暮れたら　また来てみるよ　」
会えるといいね　　でもさあ　会えなくても　がっかりするんじゃないよ　　明日の自分を見せりゃあいいんだから　　　おふくろさんは　いつもそばに居てくれるさ　

頑張れ出張族

               
「朝早くからご苦労さん　　バスに乗って　遠くへ行くんでしょ　」
おはようさん　　今日はね　ここまでバスで来たんや　　これから電車や
「電車か　・・・・　　お仕事頑張ってな　」
おおきに　　車に気い付けや　

忙しいときに

      
「遅刻や　遅刻や　　急がんと　・・・・・　」


      
「うわっ　　まずい奴が居る　　わし　あいつはどうにも苦手なんや　」


      
「だれか人が通って　追い払ってくれたらええねんけど　　　朝は　人が通らんしなあ　・・・・・　」

飲み屋街の朝

  
「飲み屋街の朝は　つい３時間前のことなど　知りませんよと言いたげに　静まり返っているが　　　ゴミ箱のすそや　看板の裏には　　酒や　タバコや　化粧品の臭いが　　まだかすかに残っている　」

この町の朝

  
「朝だ　朝だ　朝だ～っ！　　　　おっはよ～っ　
　　なんて言っても　何の反応も無いのが　この町の朝だ　」

子育て

               
「お母さん！　　女なんだから　もう少し気をつけてよ　」
『気にしない　気にしない　　　そんなこと　気にしてたら　子育てなんて　出来ませんよ　』

幽さんかも

  
「夕べ　この辺りで　酔っ払ってた爺さん　　　なかなか面白い奴だったがなあ　　　臭いも残っていない　　てことは　幽さんだったかもね　」

江戸っ子

  
「どいちくれ　どいちくれ
　　ごめんよ　　えどっかあ　ちまちま歩いて　らんねえんよ 」

  
「　ハア　　ハア　　ハア　　ハア　
　　江戸っ子まで　歳をとるなんて　　ひでえ　世の中よなあ　」

緑は無くとも

       
「 “緑は無くとも風は吹く”　なんて言わなくても　　ここじゃあ　緑も有れば　風も吹くんだ　　　　　夜半を過ぎれば　生臭い風だって　吹くんだから　」

ひげの角度で

  
覗きだ覗きだ　　怪しい奴が　覗いてるぞ
「そうじゃなくって　　ひげの角度をどの辺にすると　イケメンに見えるか　研究してるんだ　」

エレベーター

  
番ネコが　内向きに座ってたんじゃ　意味無いんじゃない？
「あの　エレベーターって箱に　みんな乗るだろ　
　　一度乗ってみたいのだけど　ドアが閉まるから　逃げられないだろ
　　　怖いから　乗らない　　」

危険予知

                 
ネコさん　　小春日和だといっても　春が遠くないといっても　ここは公園やで　　　いろんな奴が居て　その中にもいろんな奴が居て　　いろいろあったり　なんやら　するんやから・・・
「心配してくれてるのは　分かってるよ　　大丈夫　　眠っているときでも　ネコの危険予知システムは　ＯＮのままだから　」

カウンセラー

  
「ここは　病院の敷地内の公園のような場所　　　私は　患者様の心のケアに　日々無償で励んでおります　　　実は　時々　申告漏れの所得もございますが　」

津波が来たら

  
「津波が来たら　後のマンションに駆け込もうと　言ってるのですが　　ネコの足で間に合うかどうか　　　それに　４階以上に上がれば　高さ的には大丈夫かなと思うのですが　　　外洋から来る津波が直接ぶつかって　マンションの強度そのものが耐えられるのか否か　　　ネコが心配することじゃないですよね　」