猫の軽重

  
ネコさん　なかなかよいお顔をしてますね
「こんな顔が　ええんかい　」
野良猫らしくて　私は好きです
「・・・・・・　フフ　　少しはネコが分かるように　なりよったか　」

ようお参りで

          
ネコさん　暑いですね
「暑いのに　ようお参りです
　おおっ　これはなんと　あなたの背中から　ゴキブリの妖気が　立ち上っていますぞ　」
ゴキブリって　あのゴキブリですか
「そうです　　これはいかん　私が祓ってあげましょう　　いや　高いことは言いません　」
ちょっとお参りに寄っただけですので　　帰って考えてみます
「早うした方がよい　　手遅れになると　全身に油を噴いて　地面を這い回ることになるやも知れません　」

新しい家

        
「漁村も　磯の香りがしなくなって　後のような　スマートな家が建つようになった　」
そちらのお家の　おネコ様ですか
「冗談言うなって　俺はまだ　そこまで落ちぶれてねえわ　」

手洗い場

  
「今日は　蛇口使用禁止　　ネコにとっては最高の場所や　」

一休さん

  
ネコさんが頭をかいたら　良い知恵が出るのかな
「出るような気がしないけど　　それより　　空腹は知恵で何とかなるのかな　」

ネコはカワイイ

  
「日も短くなり始めて　学生も　サラリーマンも　子供たちも　通り過ぎる足が速くなった気がする
　それはええが　　カワイイ　カワイイ　て　ええ歳したおばはんまで　　他の日本語知らんのか　　俺のどこが可愛いんや　」

ネコの架け橋

        
「看板と塀に　ネコの架け橋　　昔はこれだけで　ちょっと絵になると言われたのに　　　今では　空を跳ぶネコの写真でも　大して感心されない　」

去年の夏

        
ご立派になられまして　嬉しいことです
「けったいなおやじやな　何か用か　」
去年の夏　まだ小さい折に　ご兄弟達と一緒に写させていただきました　　覚えてませんよね
「知らんなあ　ガキの頃の話やからな　」
ご兄弟は・・・・・
「逝ったわい　　冬を知ったのは俺だけや　」
そうでしたか　　また冬が来ます　　お気をつけて
「つまらんこと心配するな　　オッサンこそ生きとれよ　」

秋風

  
風が吹きぬける暗渠の入り口は　ネコ達の避暑地　　つい先日まで　たいてい２,３頭のネコが　死んだように転がっていたのに　　急に秋風が吹いて　　今日は一頭が　逆立ちでもしそうな姿勢で　何か食べています

地上の生活

  
樹上生活をやめて　地上中心の生活をするようになって　だいぶ体調も良くなってきたようですね
「お陰様で命拾いをして　　“健康な生活って　こんなものか”　なんて　実感してるけど　　下の世界は優しいとは限らない　　命を救ってくれる人も居れば　公園のネコは駆除すべきだと　思ってる奴らもいる　　安心は出来ないんだ　」

夏の疲れか

  
「もう起きようかと　立ち上がってみたが　　さて　出かけるか　もう少し寝るか　メリハリが着かない　　元気なつもりが　夏の疲れかも知れんな　」

ビワの花と新葉

  
「ビワの花咲く季節は　ネコの季節　　そう思ってたら　怪しいおばはんが　上がってきた　　　　取り出した　大きい不透明のゴミ袋は　何を意味するのか　」



  
「ビワの花や新葉が　何かに効くのだそうな　　　そう言っても　自然に生えた山の木とはいえ　　ここは公園だ　ものには程度と言うものがあるだろう　　採り易い木に集中して　残るは枝ばかりにして　どうするんや　　　サルめ　」

写真館の前

  
ネコさん　どうして　写真館のまん前でばかり寝るの
  「スペースが有って　風通しがよくって　タイルが冷たいし　　　あと　ひょっとしたら　ネコも奇麗に写してもらえるかも　なんて女心は　　　ほぼ０％かな　」
 
そのままを写した素人写真で　十分奇麗だよ
「やめてよ　　慰めに傷つくことだって　あるんだから　」
 

お寺のネコさん

  
お盆にお墓参りをしたら　　お寺でネコさんに会いました　　少しやせては居ますが　毛並みは整っており　白い部分も美しく　態度も落ち着いています　　お寺のネコさんのような気がします

ネコの極楽

  
「漁が厚くて　ネコも満腹　　春の太陽　春の風　　これを極楽と呼ばずして・・・・・　」

凪の日には

  
「穏やかな凪の日には　波のたわむれを見ながら　一日暮らすのが　島ネコの楽しみだ　」