---Ninjya AD---
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「白猫がそんな黒い油汚れのところに寝て・・・・ とよく言われますが、日頃の手入れさえよければそんなに汚れるものでもありません。」

「こんな具合で」
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「えっ? 『オッサンですか』ってですか。オッサンですよ。子供の頃からずっと“オッサン”言われてます。」
「クロネコでなくて悪かったね。」
「う~ん・・・・・ あのう~ 私にもよく分からないんです。シャッター降りたままで・・・ 。」
「水族館みたいでしょ。もちろん水なんか入っていません。けど、ここは前はお寿司屋さんの水槽で、僕の居るところをお魚が泳いでたんだって。見たかったなあ。」
休むときも寝るときも、周囲に対する警戒を決して怠らない生活を続けていると、貫禄とは別のプロの面構えができてきます。
トメサンジュニアも“らしく”はなって来たけど、貫禄には縁がないね。
「早く大人になって、立派な悪猫になるんだ!」
もうなってるじゃん!
「野良猫にはそれなりの面構えが要るぞ、“悪猫”と呼ばれて一人前じゃ。」
「お見苦しい姿で失礼を致します。野良猫の初心者です。飼われていた頃はお風呂に入れてもらっていたもので、自分で毛並みを整える習慣ができてなくて、まだ身だしなみにまで手が回りません。が、何とか生きております。どこまで行けるか分かりませんが、少しずつリズムがつかめてきたような気がしております。」
二代目は駅前の駐車場かいわいに定着したようで、驚いたような表情の中にもこの場の住人としての落ち着きが窺えます。ロープを結ぶ角柱には、多分彼が日々の活動開始前に残したと思われる爪痕がしっかりついています。
落書きをしてはいけません。が、落書きの絵をじっと眺めているネコが落書きのようなスタイルになっているのは、偶然でしょうか。

鉄格子の下を流れる下水をドブネズミが行き来する。ネコには手が出せない。それを知ってか、ドブネズミは何の恐れも無くあざけるかのように走る。
しかし、その気の緩みが死につながる時がある。そんなことが、決してそれほど珍しいわけではない。ネコはそれを知っている。だから、無駄を恐れずにじっと待つ。
「飼い主がいたらなあ、餌探す心配も要らんし暑さ寒さもしのげるし・・・・、なんてよう思うけど、暑いのに服なんか着せられて紐付けられて、あれも辛そうやねえ。」
「服なんか絶対いややわ、行く所も寝る所も自分で決めたいわ。」

「暑いのか寒いのか分からないような季節には、こんな場所に陣取って、微妙に脚を出したり入れたりして調節するんだ。」
トメさんは身の置き場が無いのか、かつて生活の中心にしていた空き地にもどっていた。よく利用していた放置された屋台に乗ってはいるが、やつれている。空き地は狭くなり、餌をくれる者は無く、前途は厳しい。町が美しくなるということは、野良猫には厳しい出来事である。
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