櫻島野良

  
「桜島の　道の駅の付近にも　　俺たち野良猫がいる　　　　車で運んできて　捨てられたのが　俺たちのルーツだ　
　わざわざ車で　カリカリを運んでくれる人が居るのと　観光客とが　俺たちの生命線だが　　どちらも不安定で　運まかせ　　　それに　火山灰が目に入って　みんな目を悪くしている　」

海岸野良

      
「俺たち　海岸林に棲む　海岸野良猫　」
『波が穏やかなら　浜辺の流着物を　あさりに行くのだが
　少々風が強くて　　どうしたものか　　考え中　』

藪の奥へ

  
そのままそのまま　　逃げなくて良いですよ　これ以上　近付きませんから
「いや　そうじゃなくて　　日向が良いと思ったら　結構風が冷たくて　藪の奥に移動するわ　」

静かな方がよい

  
「食べるものさえあれば　　がさつなサルどもなんか　居ない方が良いのだけど　」

十日続いた

      
静かな公園を　　ネコさんが　静かに歩いています


      
ネコさんは　立ち止まって　何か見ているようです


    
「十日続けて　騒いだ　人の波が　消えてしまった　　　あれは　何だったのかな　」

通電ケーブル

      
「電磁波って言うのかな　　よく知らないけど　通電ケーブルには　ネコをゴロニャンにさせる　何かがあるんだ　　　危ないとは思うんだけどな　」

ゴロニャンに

  
「お墓参りの方は　左へ　お進み下さい　
　まっすぐ行くと　行き止まりで　通り抜け出来ません　」

  
「それは良いから　　信用できる人なんて　少ないので　　私をゴロニャンにさせて下さいよ　」

過ぎし日のこと

  
ネコさん　だいぶ　野良らしくなりましたね　
　十日程前にお会いしたときには　飼いネコさんの　お散歩の　顔でしたよね


   
「うーん　　そう言っても　　目を閉じると　温かいお布団　一家団欒　
　無理だと分かってても　あの世界が恋しいよ　
　今が　悪い夢であって欲しいと　思ったりする　」

許されぬ一段

  
「この一段　　登るっての　ダメなんすよね　　これが　身分の違い　って奴ですよね　」
『仕方ないでしょ　　私が決めた運命じゃないんだから　
　塀の内側までＯＫにしてるんだから　　それで　有難いと　思ってくれなきゃ　』

屋根のスズメ

       
「屋根の上には　うまそうなスズメ　うまそうなムクドリ　　上がっていくまでには　きっと逃げてしまう・・・・・・  　
　・・・・あれはＣＧなんだよきっと　　おいしそうに出来すぎてるもん　」

正面写真

      
「進路をふさぐなって　」
そう言わずに　一枚だけ　一枚だけ　正面写真下さい

塀の向こう

  
「板塀が取り払われて　小さな谷がでてきた　　こんなところを登っていって　大丈夫なのかな　」


  
『大丈夫　　今　俺　降りてきたもん　』
「そう言うおまえは　何者なんや　　そっちの方が　信用できんわ　」

蓄には無害

  
「ここは　ヒトの来ない場所じゃ　なかったのかい　」
そうは言っても　たまには　草引きくらいしますよ　
　ネコさんの邪魔はしませんから　気にせず　そのまま眠っていてください　



  
『本当に　大丈夫なのだろうね　　　人の言うことなんか　信じる方が馬鹿だ　ってことが多いからね　』 
大丈夫ですよ　　人にはともかく　蓄には無害ですから　

手洗い鉢の水

  
「あのーー　　水が無いんですけど　　出してもらえませんか　
　ネコだけでなく　　カラスも　スズメも　ムクドリも　　時々イタチさんも　　困っています」

ドミソ

  
頭を出したり　お尻を出したり　　仲間の行動を確かめようとしますが　　なかなか統一は　図れません　
みんなと行動を共にする　なんてあきらめて　　朝日を楽しむものもいます　
「頭でも尻でも良いけど　二つおきじゃなくて　一つおきにしないと　ドミソにならないぞ　」

気が付けば一人

  
「だれも付いて来なくて　気が付けば　私一人になってしまった　　いいのかな　」
『ええんや　ええんや　　考えて動いてる奴なんかおらん　
　カリカリくれる人間が来たら察知できる範囲なら　　どこにいてもええんや　』