木枯紋次郎と七人の侍がネコになったらいいな
---Ninjya AD---
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この辺りの雰囲気 雰囲気やけど 半世紀前と変わらんな
「この辺りの家も溝も 古いままのようですね それに 火山灰の化粧が いつの時代も 同じ雰囲気を作るのじゃないですか
私たちも 昔のネコに 見えてるのかな 天文館も 行ったこと無いし 」
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「大きな声で鳴くなって 俺たち 居場所を知られてよいことなんて 無いのやから 」
「しかしまあ 空腹と火山灰 何となく大きな声を出してみたい気持ちが 分からぬでもないが 」
「夏至も過ぎて 朝が早くなるのも 今日辺りで終わりだろうな
梅雨だといっても 雨が降らない そう思ってたら ドサーッと豪雨が来る
近ごろじゃ 雷さんも 本気で仕事しないんだ 」
「この家のお嬢様には見えないだろ
テレビじゃ 私みたいなブッチーのが 流行ってるそうじゃないか 私も スカウトされないものかねえ 」
「 “おはようございます” “いらっしゃいませ” “有難うございました” 」
『 “おはようございます” “いらっしゃいませ” “有難うございました” 』
朝はまず 練習を兼ねた挨拶から始まります [おねだり一番]とも言います
夕方には 施設を隅々まで 点検して回ります
「お気をつけて またのお越しをお待ちしております・・・ 」
『お気をつけて またのお越しをお待ちしております・・・ 』
「首にこんなものぶら下げてますが 白い毛の汚れ具合から もうお分かりですよね 野良です
楽しいドライブのはずが 最後のドライブでした
うらみつらみが 無いとは言いませんが まずは 今日生きることを考えねばなりません 」
「おいっ 何をする このカリカリは 俺のやぞ 」
「うわ~っ かなわんな
腹に仔がいるメスには 勝てんわい 」
「桜島の 道の駅の付近にも 俺たち野良猫がいる 車で運んできて 捨てられたのが 俺たちのルーツだ
わざわざ車で カリカリを運んでくれる人が居るのと 観光客とが 俺たちの生命線だが どちらも不安定で 運まかせ それに 火山灰が目に入って みんな目を悪くしている 」
「俺たち 海岸林に棲む 海岸野良猫 」
『波が穏やかなら 浜辺の流着物を あさりに行くのだが
少々風が強くて どうしたものか 考え中 』
そのままそのまま 逃げなくて良いですよ これ以上 近付きませんから
「いや そうじゃなくて 日向が良いと思ったら 結構風が冷たくて 藪の奥に移動するわ 」
「食べるものさえあれば がさつなサルどもなんか 居ない方が良いのだけど 」
静かな公園を ネコさんが 静かに歩いています
ネコさんは 立ち止まって 何か見ているようです
「十日続けて 騒いだ 人の波が 消えてしまった あれは 何だったのかな 」
「電磁波って言うのかな よく知らないけど 通電ケーブルには ネコをゴロニャンにさせる 何かがあるんだ 危ないとは思うんだけどな 」
「お墓参りの方は 左へ お進み下さい
まっすぐ行くと 行き止まりで 通り抜け出来ません 」
「それは良いから 信用できる人なんて 少ないので 私をゴロニャンにさせて下さいよ 」
ネコさん だいぶ 野良らしくなりましたね
十日程前にお会いしたときには 飼いネコさんの お散歩の 顔でしたよね
「うーん そう言っても 目を閉じると 温かいお布団 一家団欒
無理だと分かってても あの世界が恋しいよ
今が 悪い夢であって欲しいと 思ったりする 」
「この一段 登るっての ダメなんすよね これが 身分の違い って奴ですよね 」
『仕方ないでしょ 私が決めた運命じゃないんだから
塀の内側までOKにしてるんだから それで 有難いと 思ってくれなきゃ 』
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