秋の空秋の草

  
「まだまだ暑いが　空は秋っぽく　なってきた　
　秋草とか　秋空とか　こんなところは　江戸時代の侍も　同じようなものを　見てたのだろうな　」

観光バス御到着

            
「観光バス２台　ご到着ー　
　どうせなら　２０台くらい　どっと来ないものかな　」

野良の意地

           
「そこまで嫌っていただけるなら　　他の仕事がお忙しそうな折に　　静かに玄関先を温めさせていただきましょう　」

寝ずの番

      
「野良は暇だから　またいつやって来るか　分からない　
　ここで寝ながら　寝ずの番をしよう　」

けちな買い猫め

  
「あいつめ　塀の外でも　塀の基礎は自分の家やから　使うなと言いよる　
　飼い猫でも　あんな歪んだ性格の奴が　できるんやな　」

猛暑日の昼下り

  
「猛暑日の昼下がりともなれば　ヒトはもちろん　車さえもめったに通らないね　
　橋の下を吹きぬけてくる風は　ほんの少しだけ涼しいし　　　ピチャピチャ　ジョビジョビと流れる　大きな溝は　　美しくなくても　水があるだけで　涼しく感じるから　不思議だね　」

鉄筋の橋

           
「来るんじゃないよ　　骨組みの形が　出来ただけなんだから　　針金でくくってある　だけなんだから　　　ネコじゃないとムリだよ　」

我が家の一部

  
「コンニャロメー　」
『ウワーッ　　何するんじゃ　』

  
『寝てるだけで　何が悪いんじゃ　』
「おまえら野良には　分からんやろうが　　我が家の一部となれば　見過ごすわけにはいかんのじゃ　」

死角に刺客

      
ネコさん　カメラになんか気を取られてて　よいのですか　　　向こうから　刺客が　近付いてきますよ

怪しい気配

    
   
「なにやら　胸騒ぎがする　　　怪しい奴が　近くに　来てるんじゃないかな　

 

  
「いたいた　やっぱり居た　　塀の際に寝ている　こいつが臭いんだ　」

 

猫分け

  
たべなよ　　目の前に　まだ五つ残ってるだろ　　　それだって　それなりのお金が掛かってんだから　　空から降ってきたわけじゃないだろ
「ガミガミ言わんといてくれよ　　もうすぐ　腹がへったら　食べるから　
　ちょっと残すのは　ネコの性なんや　」

溝端の壁沿い

  
「溝端の壁沿いは　無風のようでも　少しは風がある　　　日陰を選べば　少しは　暑さをしのぐことが出来る　
　どうして知ってるのかって？　　　そりゃあ　ネコだから　」

役者が代わって

  
このあいだ　高級そうなネコが　寝とったところに　　今日はまた・・・・・　
「野良に　高級も何も　あるもんかね　」

雨対策

  
「玄関から　トンネルくぐれば　また玄関　
　雨さえ降らなきゃ　有難い通路だ　　　溝の底に　巾も高さも10cmくらいの　猫走りを作るなんてこと　　市のお役人は　思いつかないのかね　」

蚊帳の上

      
ネコさん　なんで　そんなとこに寝てんの？　
それ　ゴミをカラスから守る　ネットだよ
「なんでって　言ったって　　カラスに味方する　つもりはなくって　　　ネットだから　風通しがいいんだ　　　カヤみたいなもんだ　」
カヤねえ　
「カヤが分かるんじゃ　ねえさんも古いねえ　」
ネットで調べようと　思ってたとこ ！　

忍び歩き

  
歩き方が　ドロボウネコだね　
「言うなって　　　長年　こんな生活してると　こうなっちまうんだ　
　忍者みたいだ　くらい　言ってくれよ　」