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木枯紋次郎と七人の侍がネコになったらいいな

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ネコさん 川向こうへ 帰らないのですか
「住めばなんとかで  こちらには こんなレトロな 静かな場所がある  もう少し こちらに居ることにするよ 」



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「後には高い塀が続いていて  対岸には 急な崖の部分だけだが 森が残っている   何も無いといっても アスファルトの道路とコンクリートの壁よりは 森の方が まだ何か期待できる   冷たい思いをして渡ってきた自分が 情けなくなるよ   向こうへ渡ると また何か違うこと考えるのだろうけどね 」




  
「手足は大体乾いたけど 体がうんと冷えた   冷たい思いをして川を渉っても 対岸に何があるわけでもなし   冷たい風が吹くと 一段と惨めだね 」




  
黒縞のネコさん あんたもジャブジャブで川を渡ったんですか この寒いのに
「そうなんだよ 冷たい冷たい   対岸の方が いいことあるような気がするから 不思議だねえ  つい 渡ってしまう 」




  
「あ~ぁ 冷たい冷たいよ~ 」
ネコさんよ  寒い時でなくても 足が濡れるのは嫌うはずなのに どうしてジャブジャブ渉るのですか 
「橋まで行けば 濡れずに渡れるが かなり遠い 遠回りだ  それに 昼間の橋は逃げ場が無く 大変危険  冷たくても ジャブジャブしかないんだよ 」




  
コンクリート三面張りの 市街地の川は  底が平らに形成され  流れが 平時は 水深2~5cm.の滑状をなして 川幅いっぱいに流れています
川岸の段差の上から 水を呑んでいた ネコさん   急に流れに踏み込むと ジャブジャブと歩いて 川を渡り始めました   水害の床下浸水時に 街を行く被災者のような姿です



  
「ま 安全な身の置き場所として 使わせていただきます 」
『人の住まぬ家は ネコの家だ 』


      
「網戸やガラス戸を閉めないで 障子だけにしておけば おれたちが入って 有効に使ってやるのに 
 障子だけだと ろくでもない人間が入って 悪い事するんだろうね 」




  
「人が住んでいない家では 食べ物にありつけるチャンスはないが  人に干渉される恐れがないので ゆっくり使わせてもらっています 」




  
「おれたち みごとに 似てしまったな 
  真っクロクロで 顔も体つきも似てるもんな 」
『クロネコは見分けがつきにくいというのに 兄弟と来てるよ 』
[私だけ 胸に白点もらったけどね ]
「それも よく見ないと 分からないよ 」
『みんなで悪い事しても だれがやったのか分からないだろ 』
「そうじゃなくって! 誰かがやったら みんなが恨まれるんだ 」
『そうなるか 』  [得しないね ]




     
「ここ まだ 自由に使える状態のままやな 」
『ペンキがまだ 乾かんのやろ  臭いけど ありがたいな 』
「毎週 ペンキ塗り替えたらええのに   週代わりで 町の話題にもなるやろ 」
[そんなことせんでも  その進入防止の柵を しっかりしたものに変えたらええんや  ネコ以外 進入禁止や 




      
「塀越しに木の枝が見える  コンクリート壁に蔓が垂れ下がり アスファルトの隙間に草が生え 溝には落ち葉が溜まってる  高級住宅地に行けば自然が残ってるって言うのは このことだったんだね 」




      
「夕焼けの時間帯がやって来ると  人の動きがあわただしくなるね 」
『そして日が暮れると おいらの世界   そう言っても 嬉しいことが沢山あるわけじゃないけど 』
「暗くなるから その分動きやすくなるってことだね  多くを期待しない方がいいけど 」




  
おいネコ そこは危ないぞ 轢かれるぞ
「そうですね ここは危ないですね 気をつけないといけませんね 」
近ごろの車は 音のせんのがあるんやぞ
「そうですね 私も何度か経験して 轢かれそうになったことがあります 」
そこまで分かってるなら はようどかんかい  そこは運転席から死角になるんやぞ
「そうですか それは危ないですね  移動することを 真剣に考える必要がありますね 」
おまえ なめとるんか  イライラする奴やな  石投げたろか 
「石が 車に 当たりませんように 」



  
「人工護岸の上にちょっとした巾があって ネコが休むには ちょうどいい  高さを嫌うワン公は ここはめったに通らないから それもありがたい 
  護岸と建物と道路に囲まれていても  ちょっとした流れと木があって  これでも都会のオアシスって言うんだろうね  」




           
「会いたい奴のにおいがする  会いたくない奴のにおいもする 
  そこにかすかに ネズ公のにおいがする  それが 一頭が一度駆け抜けたことによるにおいなのか  それとも かつてこの物置がそれらしく機能していた華やかな時代に 乱舞していた奴らの名残なのか  はっきり言えないところに プロのネコとしての いらだちを感じる 」



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