小鳥物語

   
「木の枝を飛び交う小鳥の動きは　　猫のハンターとしての血を騒がせる　」


   
「“一番下の枝に来たときなら　私のジャンプの射程距離だ”って　いつもそう思う　」


   
「そこで距離を縮め始めると　あっという間に小鳥たちは飛び去る　　これがお決まりのストーリー　」

私たちの世界

         
「小学生のお姉さんたち　　一丁アピールしてみますか　」


   
「自分たちの世界の外には　まったく興味を示さないガキドモでした　」

親の言うこと

         
「誰か来てるよ　」
『あんなのは　相手にせん方がええ　』
［得することなんてなんも無いよ　］


         
『俺はちょっと向こうへ行ってくるわ　』


         
［わたしもそろそろパトロールに行こか　］


         
「自分で確かめてみたけど　　親の言うことは聞くもんやな　」

性悪猫

         
そんな目で見てると　性悪猫に見えますぞ
「もうとっくに　性悪になってるわ　」

遠くの気配

   
「静かな公園は野良猫天国のだが　　ヒトやイヌの気配が遠くても気になるのは　困ったものだ　」

特等席

         
その場所がお気に入りなんですね
けんか騒ぎで気がつきませんでしたが　よく見るとなかなかいいお顔です　　そのままユルキャラに使えそうですよ


         
さっきの敵さんがまた現れました　　なかなかしつこいやつですね　その場所がそれほどよい場所なのかも知れません

神社猫

         
神社や寺は人気が少なく　縁の下や軒下のような複雑な空間があって　野良ニャンコには有難い場所のようです　　　神社の雨も風も当らぬよい場所に陣取ってお庭を眺めていると　後ろから怪しい顔がのぞきました


         
とうとう猫合戦になってしまいました　　こうしたいわゆるけんかの声も　冬の夜のオスの恋鳴きも　住宅地と違ってあまり迷惑をかけずにすみそうです

ちぃーたい

   
ネコさんなに笑ってんの？
「笑ってないよ　足がちぃーたいんや　」

どてら犬

   
「お犬さんが通る　どてら着て通る　　うらやましくもあり　あわれでもあり　」

紀州名物

   
「一人でコロコロしてたら　見かけぬ男に見られてたな　」


   
「観光客のようだから　紀州名物猫ころりんを見せてやりましょう　」

あなたも無事で

         
「いつぞやお見かけしたお方ですよね　　あんたさんも無事に春を迎えられて　よかったですね　」

ラーメン屋閉店

ラーメン屋のおじさんは　とうとう店をたたんでしまいました　　ネコに食いつぶされたかな？　それは無いと思いますが
         
「ラーメン屋のおっちゃんに　何があったのか知らんか　」
私は知りませんよ　　おじさんの知り合いでもないのですから


         
「ラーメン屋のおっちゃんを　どっか連れて行ったんとちゃうか　」
私を人さらいのように言わないでください　　ネコさんの写真を写しに来てるだけですから

猫嫌い

         
おまえ　そんな家に逃げ込んでどうする気や
「どうするって？」
そこは　この辺では少しは有名な猫嫌いの人の家やぞ
「知ってるよ」
見つかったらひどいぞ　どうするんや
「それはそのときに考えるよ　今までずっとそうだった　　明日のことは分からないけど　多分生きてるうちは変われないよ　」

水溜り

   
暖かくなっていいですね
「ここは数日前まで雨が降ったら水溜りだらけの地道だったのです　　それが　砕石を敷かれて均されたまではいいが　もうすぐアスファルトを敷かれたらおしっこもできなくなる　　ネコには土や水溜りがいいですよ　」

この冬は特別

               
高松もこの冬は厳しかったのですか
「厳しいなんてものじゃなかったですよ　とても瀬戸内とは思えない寒さでした　　生き延びたのですから　ラッキーな方です　」

防空壕

香川ネコさん初登場です　　て言うか　四国のネコさん初めてです
               
立派なお家をもらいましたねえ　丈夫そうで　まるで防空壕のようですね
「防空壕て？　なんか知らんけど古い話やね　　おっちゃん昭和人やもんな　」