やせネコにも冬

      
おっ　やせ吉　生きとったか
「うん・・・」
元気かいな
「・・・・・・・・　うん　まあ　」
もうすぐ　冬本番が来たら　寒うなるぞ　　　春が来るまで　何とか頑張れよ
「・・・・・・・・・・・・・・・　うん　　　がんばる　」

草地のくぼみ

　突然休眠してしまって　失礼しました

      
「お日様が　有難い　季節になりましたね　　　草に囲まれていると　少しくぼんでいるだけで　日当たりがよければ　気分好し　　　ヒバリが巣を作るのが分かるね　」

落ちバッタ拾い

      
ネコさん　　落穂ひろいですか
「落穂はネコに関係ないよ　　落ちバッタ拾いかな　　　それにしても　動物が居なくなったね　　　生物多様性が重要　なんて言っても　どんどん生息環境が失われて行くのだから　現実性なしだよな　」

公園のネコ

  
「植木の手入れはされているが　お庭としてのまとまりはない　　野良猫には　これくらいが　ちょうど好いのだ　　邪魔にならない　　ほほえましい　」
ほほえましいかどうかは　・・・　
うんちの　臭いが　しなけりゃいいけどね　

鼻出すな

               
「おっさん　　マスクずらして　鼻出すなよ　だらしないなあ　　鼻息が　ネコにかかるやないか　」

生きる意味

  
斑ネコさん　　やっと耳カットが入りましたね　　もう　自分の命が保てるかどうか分からないのに　子育てをする　　宿命の苦しみから　解放されましたね　
「苦しみから解放されて　やれやれと思う一方で　女として　もはや生きる意味が分からなくなる　　複雑ですね　」

皮肉な耳カット

  
「ちび子　　おまえにも 　とうとう耳カットが入ったんか　」
『うん・・・・・　』
「発育不良で仔が産めんかったおまえに　耳カットなんて　皮肉やのう　」
『うん・・・・・　』

秋にも熱中症

               
日が当たってきましたよ　　もう秋だと言えども　うっかりしてると　焼き猫になりますよ　


                 
「えっと　それで　何でしたかな　」
いや　そうじゃなくて　無事ならそれでいいのです　

気配を見逃すな

               
「おっと　何かくれる気配が　ちょいとでもある　オヤジには　付いて行ってみないと　プロじゃない　」

足まで熱い

                
「影が長くなったと言っても　この暑さだ　　足の裏まで熱いんだから　厳しいねえ　」

GO TO 何や

                
「初夏には　シャッターを閉めて　立てこもっていた家族が　今度は　GO TO 何とかで　シャッターを閉めて　いなくなった　　　植木鉢は忘れられてしまったようだ　　俺たち野良ネコは　もちろんのことだが　」

風はなくとも

  
「ここは　風は今一だが　コンクリートはよく冷えてるんだ　　行け　るよ　
　“ご自由にお使いください”に　ネコは入ってませんからご注意を　　使い道ないけどね　」

瀬戸の海風

  
「瀬戸の海風は　ネコのためにあるんだ　　この暑さの中　行儀がどうのこうの　言わないでくれよな　」

豆狸

  
「豆狸だろ　　子供のくせに　酒買いに行くから　ろくなもんじゃないと　思われてるけど　　根は　すっごくまじめな奴だよ　　何しろ　金次郎の金は　タヌキの金から来たtなんて　言われてるくらいだから　」

  
「おれ何にも言ってないよ　寝てたんだから　寝言だから　」

町のシンボル

      
「うしろに突っ立ってるどでかいのは　この町のシンボル　タヌキです　　でか過ぎて　とても釜には入らないので　ブロックで焼いて　組み立ててあります　　態度はでかいが　神経質で　そのくせ間の抜けたやつで　　そこが受けるのでしょうね　　　　あのでかさで　高いところから　空を見ています　」

華の時代には

  
「この石の杭は　なんだろうね　　ネコのお膳にしてはちと小さい　
　おサルのかごやが　走っていたころには　何か重要な役割を　果たしていたのかも　知れないね　」