初夏の衰弱

  
樹上生活が得意の　ネコさんじゃないですか
「そうだけど？・・・　　」


  
「話は終わり　もう何も言うなよ　　　会話をするだけでも　それなりのエネルギーが要るんだ　」

私は主流

         
「私のような　可愛い系が　主流であることは　いつの時代も　変わらないでしょうけどね　」
鏡持ってない奴は　強気やなあ

非可愛い系

  
ネコブームの中　近頃では　可愛い系以外のネコさんにも　それなりの人気があるようです
「それがどうした　　なんか文句あるんか　」

別猫の顔

         
「おなかすいたよ～　　死にそうだよ～　　この町の人は　みんな優しくて～　　思いやりがあるんだね～　　文化の香りがするよ～　　いつも有難う～　」
やるねえ　　全く別猫の顔じゃない

花は食えず

  
「ヒヨドリは　うまそうにツバキの蜜を吸うが　落ちた花なんか　ネコには食べられない　　結局　得意の猫なで声で　あまえ戦術と行くか　」
えー　その顔で甘えるなんて　メチャきしょいよ
「まあみとけって　」

対岸と言えど

  
谷の対岸だと言うのに　そんなに　身構えて　にらむことないでしょ
「いや　その顔には　柵を乗り越えて　斜面を駆け下りて　流れを渡って　駆け上がってくるくらいのこと　やりかねない　雰囲気があるぞ　」

ネコの石

  
あのう　　お初にお目にかかります　　そのお顔　そのお毛並み　飼い猫さんですよね
「そうです　　時候の好い時に　ネコの石が空いていれば　使わせてもらっています　」
ネコの石　なんて名前がついてるのですか
「あんたが　付けたんじゃ　なかったのですか　」

松葉と枯草

     
気持ちよさそうですね
「松葉と枯草を集めた山は　ちょっとチクチクするけど　風除けには最高なんだ　　これもまた　どっかへ運んで行って　捨てられるんだって　」

体が贅沢に

              
ちょっと　見返りニャンコで１枚　写真を写させて下さい
「ここでかいな」
やっぱり　まだ　日向がいいですか
「そうやねえ　ずいぶん温かくなったけど　　その分　体が贅沢になるもんで　」

トカゲも居なく

  
「降りれば　アスファルトの道に　草も無く虫も無く　　上れば　セメントが隙間をうめた石垣に　トカゲも居なく　　野良猫はどうすればいいのか　」

ニャン相

  
「人相の悪い奴が　現れた　」
お言葉ですが　　ネコさんも　ニャン相の　良い方では　無いですぞ

二本足

        
「岩のてっぺんに立ったりして　　落ちるなよ　　脚が二本しか無いくせに　」

野猫の取材やな

  
「岩場に生息する日本野猫の取材やな　　ＮＨＫやろ　　それともＢＢＣかな　」

洋系長毛野良

  
「長毛品種の洋系野良猫なんて　珍しくも　なんともなくなりました　　“ライオンみたい”と言われる方はいいのですが　　かつては差別もありました　」

イノ臭強くて

  
「イノの臭いが強くて　ネコの臭いが　よう分からんがな　　困ったもんや　」

ホームセンター

  
「ガーデニングのコーナーが担当　だが　　収入はチップだけだから　きびしいよ　」