女の争い

   
「死にかけの婆さんは上がってこんとき　臭いんや　」
『ええ歳して口の聞き方も知らんのかいな　臭うてもブスよりましや　』

水のみの虎猫

                    
いいですねえ　　“水のみの虎　猫”さんですねえ
「絵になるだろ　しっかり写してくれよ　」



   
そうするとやっぱネコさんはネコさんですよ　　そりゃあトラさんの方がずっと　・・・　んん　　あれですよ　　あの　なんて言うか　だいたい　トラさんはトラさんだから　　やっぱり　ネコさんの方がネコさんですよ
「わしは　おまえの言うことなんか聴いてない　」

しっぽに霊力

   
「変なやつが来てるのに　　しっぽをビローンと無造作に延ばすな　」
『えっ　』
「猫のしっぽには　霊力が宿ると言われてるんやぞ　」
『霊力？　　そんなん欲しいわあ　』

顔の洗い方

   
お寺のお招きネコさんですか
「いや　そう言うわけじゃなくて　　顔の洗い方を思案してるだけ　」

秋の谷道は

   
もう２，３枚　写させてくれませんか
「写真もいいけど　先を急がないと　　　お滝まではまだまだ遠いよ　　それに　秋の谷道はすぐ日が暮れる　」

まずおつとめ

   
「朝はまずおつとめから　　風薫る　うんと好い日になりますように　」


   
「跡を隠すのはネコの身だしなみ　　今日は変なやつが見ているから　特に念入りにしておこう　」

トーチカで

   
「私のお家はトーチカのようで　雨風に強い　核攻撃にも？　　その上視界は広くて　居ながらにして他のネコ達の動きがよく見える　　最高　」

怖い顔

   
ほぼ野生化した新世代は　いつも神経質で怒ったような顔をしています


   
なにやら　母さんの顔まで一くせありげになってきました

おぼっちゃま

   
夜の村を散歩すると　パトロール中のおぼっちゃま？に会いました　　　早くもサザンカが咲いて　正月を待たずにナンテンの実が落ち始めています


   
翌朝　村外れの我が家に夕べのネコさんがお越しになりました　　なんのおもてなしも出来ませんが　缶詰めの残り汁をお召し上がりいただきました

お嬢様

   
こちらは村で飼われているお嬢様？　　　声をかければかけるほど　振り向かずに　足を速めて遠ざかります

野良にお日様

          
やせた野良ニャンコにも　お日様はやさしくぬくもりを届けてくれます

腐っても我が家

          
だんだん屋根が沈んで来たのですが　ここを離れる気はないようです

相手になるな

          
「また写してるよ　」
『ほっとけ　相手になるな　』

寒さか空腹か

          
「ここにいて　お日様の熱をもっともっともらおうか　　　それとも道に出て　道ゆく人に餌をねだろうか　」

モミジは食えず

   
紅葉の嵐山　平日と言えども人は一団去ってまた一団　　　垣根の下では仔猫が食べ物を探しているようです



   
美しくても　モミジの葉は食べられません



    
何かないものかと道端を眺めてみるのですが　・・・・・

木の葉は木の葉

   
「秋風に木の葉が地面を走る　　跳びついて捕まえてやろうという気にもならない　　これが歳というものですかね・・・・　」
『木の葉は捕まえても木の葉よ　どうせ　』