駐輪場の爪砥木

   
「前にあるのは俺達駐輪場ネコ共有の爪研ぎ木だ　　毎日木が削られてその部分の色が若いってことは　俺達が元気だってこと」

宴の朝

   
花吹雪が舞って　サルどもの宴が終わった後には　何か落ちているかも知れません

赤猫の兄の赤猫

          
　　　「あのう　　毎度弟がお邪魔をしてるようで･・･・･　」
　　　なんや　兄弟がおったんかい

春なのに

   
　「春は門出の季節というのに　仕官の道は遠いなあ」

力任せのオジサン

          
遠慮がちな赤猫と違って　こちらは何事も力で解決しようというオジサンです　　ネコの世界にも困ったお方がいます

行くべきか

   
　「困ったなあ　　　行くべきか　行かざるべきか　」

この屋の主

   
「お　　おばあさん　」
『あんたかいな　勝手に家の庭うろうろしてるのわ　　わての目の黒いうちは勝手なまねさせまへんで　』

   
　「考えること多いなあ　・・・・・・　　」

話し相手

   
　「おばあちゃん！　また見ず知らずの人に話しかけて・・・　」
　いいんですよ　楽しくお話ししてたところですから

若者歩き

   
「こ～んな歩き方で　顔を正面向けなければ　結構若く見えるでしょ」


   
「若者歩き　しよったら　　ちょっと　えらいです　　ハア」

供養

   
「逝ってしまった沢山の猫達や犬達　牛や馬や豚なんかの分まで　俺達胸張って生きようじゃないか　　お迎えが来るまでわな　　　それが供養ってもんだろ」

阪神淡路

   
「俺の前にある地面がむき出しのところ　分かるかい　ここには家が建っていたんだ　１６年前までわな　　腹が減ってグーッと鳴ると　あの頃を思い出すなあ」

まず一日

   
　「朝は若い者より早く起きてストレッチ」


   
「パトロールの前には爪研ぎでテンションを上げます。　上がりませんけどね。　　　年金はなくとも、まず一日生きることを心がけています。」

牙も抜ける

   
「年が寄ると　歯が次々と抜けて　とうとう牙も抜けるようです。　夜になると足腰が冷えて痛みます。　それでもネコは黙って生きるしかありません。　とは言え　生きてるのだから有り難いと思いませんとね・・・・　。」

カンズメ

   
　「カンズメはカンも食べられたらなあ・・・　」
　『臭いだけするのはシャクやなあ』

追い出されても

   　　
　　　「逃げるときは体を揺すって必死を装い・・・　」

  　　 
　　　「ここまで逃げたら逃げ去ったことにしてもらおう」

寒の戻り．ハ

   
お日様が昇るのを待ちこがれていたはずのネコですが　お日様が通り過ぎてもまだ動こうとしません　　あまりに寒くて動く気になれないのかも知れません