目上の猫

          
「おおっと！　　おいでになるとは気がつきませずに　失礼おば　」


          
『何をしょうもないこと気にしてるんや　　ここは皆が安心して過ごせる数少ない場所やないか　　老いも若いも幼いも　皆つまらんことに気を使わずに　ニャゴニャゴと過ごしたらええやないか　』
「ははい　有り難うございます　　　・・・・・・・・・・・・　　　　」

起こされて

   
「目が覚めてしまったから　もう起きよう　　　早朝ウォーキングのオッチャン・オバチャン　どうしてああまで大声でしゃべるんかな　　早起きが自慢なのかなあ　」

デカバカイヌ

           
「あんなでかいイヌ　放されたらいややなあ　　　屋根の上に居る時でよかったけど　　でかいくせに馬鹿面言うのは最悪やわ　」

私の家もどき

          
「ここは私の家　　のようなものでして・・・・・　　　それでは　ここにて失礼　」

知らぬ奴の臭い

                  
おーい　　　ノミみたいに尻だけ出して　なにしとるんや



          
「うん？　　あの・・・　あれや・・・　　知らぬやつの臭いがするんや　」

 

 

松に猫

           
「こうして人工岩の前で写すと動物園のトラさんのようだろ　」
う～ん　それはどうかな　　ネコさんはやっぱネコさんだよ　それでいいんだよ　　“牡丹に唐獅子 松に猫”って言うじゃん　　言わないか？

一番飯

  
「今去っていった自転車は　確か餌撒きおじさん　　それなら今日は私が一番飯に与りましょう　」



  
「お腹にものが入ると体が暖まる気がするな　　ありがたやありがたや　」

追えば逃げる

   
「オッサンは　むやみに追ってくるほど素人やないようやな　　ここまで追ってきたら　それ以上に俺逃げるもんな　」

ロボット歩き

   
「ウォーキングのおばちゃん　　昔のロボットみたいな歩きかたして　　　そんなことしてたらそのうちどっか切れるで　」

会社の倉庫

   
「おじさんごめんなさいね　　おじさんはここまで来れないんですよね　　ここは会社の倉庫ですからね　　勝手に来てしまって気を悪くしないでくださいね　　寒いですから風邪など引かぬよう気をつけてくださいね　　ご苦労様でしたね　」



  
「それでは　私は次の予定がありますので　」

飼い猫ふう

                    
「民家を背に　民家を覆う植え込みの間にしゃがむと　飼い猫に見えるだろ　」
無理無理　その顔では無理じゃ

一番落ち着く

          
「もうしばらくここに居ようか　」
『そうしょうそうしょう　』


          
『私は　ここに居る時が一番落ち着くねん　』
「ウム　・・・　」

化粧は続くよ

          
「化粧するのを待つのも行やな・・・　」



          
「延々と続くな・・・　」

出かける前に

         
「さあさ　イコイコイコイコ　イッコイコーッ　」
『はい　イキマショイキマショ　イッキマショーッ　』


         
「言うてる尻からこれかいな　」
『女には　出かける前にせんならんことがあるのん　』

ぼちぼち行こか

         
「俺達　去年の秋からここを中心に暮らしています」


         
「ヒトも増えてきたし　ぼちぼち行こか　」
『ハイ　行きましょ　』

公園の入り口

    
公園の入り口の袖の部分は　植え込みの陰になり　騒音や排気ガスは激しくても　野良ニャンが落ち着いて過ごせるスポットです