もう一度サクラ

  
「夜が明けるのが　遅くなって　朝は冷え込む　季節がやってきました　　この冬が越せるかどうか　なんて　神のみぞ知る　なのですが　　“もう一度桜を見てから　温かいところで死にたい”　なんて　毎年この季節に　思います　」

公園のビワの木

  
「薬にするんや　言うて　　公演のビワの木の先を　勝手に摘んで　　束にして　持って行った　オバハンの臭いがする　」

玉垣

      
「鉄の棒が腐って　玉垣が　倒れかかっている　　危ないから　多少気にはしてるつもりだけど　
　それよりも　倒れかかったまま　放置されている　ありさまは　　ネコの人生をも　暗くするね　」

陰、風通し

  
「陰　そして　風通し　石の冷たさ　　等々　快適のための諸条件を　
　nyanAIが　瞬時にはじき出してくれる　　お陰で　無事に　秋が迎えられそう　」

猫が棲める空間

  
ひさしや窓の和風のしつらえが　ミケさんに　よくお似合いですね　
「昔は　ネコが生活に使える　空間が　もっと沢山あったんよ　
　日本も　そろそろ終わりね　　野良猫のすめる　空間も　無くなるようじゃ　」

砂遊び

  
「なんや　　ネコが砂遊びして　悪いんか　」


  
「とにかく　スッキリした　　ありがたや　ありがたや　」

これはネコや

      
「これはネコや　　大きい大きい　ネコや　　これは分かるわ　」
『何言うとんねん　　さっき　逃げとったくせに　』

クマが出た

      
「クマや　クマ !　
　　かあさん　クマが出た　」
『クマじゃなくて　ネコ　　　大きくても　それもネコ　』

仲良し保護猫

  
「ギエーーッ　　無茶するな　　死ぬるがな　」

  
『俺たち　仲良し　』
「なんだって　？　」

クチナシの花

  
「クチナシの葉じゃなくて　花が咲かないかな　　あの季節が一番好きなんだ
　来たと思ったら　すぐにまた　去って行く　　そしてまた一年だ　」

寒さと寂しさ

      
「日が昇るころ　気温は最低　
　お日様を求めて　路上に出ても　　脚は凍えて　気温は上がらず　
　客足が遅いと　開店も遅く　　寂しさは　寒さを倍加させる　」
また　こんな季節が　来るのですね

交わる平面

  
「“二つの平面が交わる線上”　なんて言うと　　窮屈だが　安定した場所を考えるが　　屋根と屋根が交わる　溝のようなところで　　微妙に体重の掛け方を変化させつつ　まどろむのが　ネコの楽しみ　」

錆ネコ人気

  
錆ネコさんですね　　巷では　錆ネコさんに　人気が出て来たそうですが　
「“錆ネコを飼いたい”　なんて　変わった人もいるそうだが　
　婆さんに　なってしまうと　　声は掛からないよ　」

サクラの根株

  
ネコさん　お久しぶりです　　このまえも　ここでお会いしましたね　
「う～む　そうかも知れんな　」
この　根株の上が　好きなんでしょ　
「そうなんやな　この上で休むのが　最高なんや　」
じゃあなぜ　さっさと上がらないのですか　
「なぜって　　うるさいな　　そんなもん　わしにも分かるかい　」

本殿へ

  
「ようお参りです　　どうぞ　奥の方へ　ずずずい～っと　お進みください　　御遠慮なく　」
なにも　ネコさんに遠慮はしませんよ　

自動撮影

  
「夕闇迫れば　　　早くも冷えるね　」

  
「夜ともなれば　底冷えがする　
　　それでも　雨さえ降らねば　有難い幹線道路だ　」

  
「“冷える”　　なんてこと　言ってられないのが　野良稼業で　」

   
「夜が明けかかったころ　一番堪えるんだよな　」